早めに改善!原因を知って便秘に悩まされない体を目指す

腸内環境は健康のバロメーターとなり、便として出てくる排泄物も同じで、健康状態を知れるものと一つとなっています。

女性の多くは便秘に悩まされがちですが、便秘も実は健康を害するものとなっています。それもそのはず便秘は体に吸収された後の残りかすです。

体内に残りかすがあったら体が重く感じたり、気分までどんよりしてしまうのは当然でしょう。

そんな悪影響を及ぼす便秘の原因を今回はご紹介していくので、原因を知って便秘に悩まされない体を目指していきましょう。

具体的な便秘の症状とは?

便秘 症状 具体的

「自分は便秘には悩まされていない」と感じていても実際は便秘であることもしばしばあります。

まずは具体的な便秘の症状を見ていき、自身が便秘を抱えているかどうかを確かめていきましょう。

便秘の症状
・何日も排便がない
・便が溜まっていると感じるものの、いきんでも排出されない
・お腹が張って苦しい
・便を出しても全て出し切った感じがしない
・下剤を服用しないと出ない
・便が小さくコロコロしている
・かなり硬い便が出る
・吐き気がある
・食欲がない、等

単に便が出ないことが便秘に当てはまるわけではなく、上記の内容で当てはまる項目があれば、あなたは便秘の症状を抱えている可能性があります。

便秘は放っておくと肌荒れ起こす他、おならが多い、臭いなど女性にとって嫌なことばかり起きてしまいます。

そんな問題を抱える前に原因を知り、便秘を根本から解消していきましょう。

便秘を生み出してしまう仕組みとは?

便秘 仕組み

続いては、便秘を生み出してしまうメカニズムをご紹介していきましょう。

便というのは小腸に溜まるおよそ2リットルもの食物繊維が混ざった水が大腸にいき、食べものの残りかすだけを集められて作られていきます。

便の形や硬さというのは大腸を移動する排泄物の時間と関係しており、腸の中を早く進んでいくと下痢に、逆に腸の中をゆっくり進んでいくと硬い便になります。

つまり便秘に多く見受けられる硬い便は腸の中の移動速度が極端に遅いことを表しています。

便秘 タイプ

一般的な便秘に値し出すのも一苦労となる硬い便は、70時間以上もの時間を要して腸の中を進んできた便です。

コロコロの便に関しては100時間と言われており、水様便になってしまう約10時間の移動速度の10倍も遅いスピードとなってしまいます。

健康的な普通の便として出すには24~50時間程度が適正なスピードとなり、大腸を通過する時間がかかってしまうというのは大腸内にトラブルが起きているからになります。

大腸の中に食べたもののカスが何日も留まり、さらに水分が腸壁に過剰に吸収されているので大腸を通る便はカチカチに、そして大腸そのものの働きが弱まっていることが重なり便秘を生み出しています。

便秘は様々なタイプが存在する

便秘 様々なタイプ

便秘を作り出す基本的な原理を知ったところで、今度は人によって異なる便秘の種類をご紹介していきます。

自身の便秘タイプを知った上でそれに合った治療法で便秘を改善していきましょう。

機能性便秘

機能性便秘

機能性便秘とは、便秘の悩みを抱える人の中で最も多いタイプになります。

生活習慣、ストレス、加齢といった原因が大腸に影響を与えて動きを乱していきます。

この機能性便秘はさらに3つのタイプに分かれます。

弛緩性便秘

運動不足

高齢者の便秘の原因になりやすい弛緩性便秘は、大腸を動かす筋肉が緩んで、ぜん動運動が行われないことによってもたらされる便秘です。

高齢者ではなくとも運動不足の人に見られやすく、他にも朝食を摂らないことも弛緩性便秘の原因になってきます。

痙攣性便秘

ストレス

こちらは大腸のぜん動運動に連続性がなくなり便秘を引き起こすものとなっています。

便の通過に時間がかかり過ぎることが多く、一般的にはストレスの影響が強いとされています。

直腸性便秘

トイレ 便意
直腸性便秘は直腸に便が入ってもなかなか便意を催さなくなる便秘です。

通常便は大腸を通って直腸に進むと直腸のセンサーにより便秘を催し、催した便意に従ってトイレに行くと自然と肛門括約筋は緩み排便に至ります。

しかし、便意を習慣的に我慢してしまうという人は神経の感度が鈍り、直腸に便がたどり着いても便意を感じなくさせてしまうのです。

これは便意を我慢しがちな女性に多く、また最近では温水洗浄便座の水を肛門の奥まで入れることでも神経の感度を鈍らせて直腸性便秘になる人が増えています。

器質性便秘

器質性便秘

器質性便秘というのは大腸がんや潰かいよう瘍性大腸炎、クローン病、そして手術後の癒着といった腸の炎症性疾患などを持つ方に見られる便秘です。

物理的な要因により大腸の中を便がスムーズに通過できずに便秘となり、女性においては直腸の一部が腟に入り込んでしまう直腸瘤りゅうも原因の一部となっています。

このタイプの便秘であると分かったら、まずは原因となる病気を治すことが便秘解消の第一歩となります。

症候性便秘

症候性便秘

症候性便秘は大腸のぜん動運動が弱くなって便秘となるタイプになります。

弛緩性便秘と異なるのは、甲状腺機能低下症や副甲状腺機能亢進症といった病気によって便秘となってしまう点です。

さらに症候性便秘では、女性の生理や妊娠中のホルモンの影響も原因となっており、他にも神経損傷や糖尿病の合併症、神経の働きが不調で便秘を感じている方も、このタイプに当てはまります。

薬剤性便秘

薬剤性便秘

薬剤性便秘は抗うつ薬、抗コリン薬、せき止めなどといった薬によって大腸のぜん動運動を抑えてしまう副作用で便秘になるタイプになります。

薬の服用を辞めるのが便秘改善の方法になります。

薬を使用しなければいけないという方は医師に相談したり、その他の面で大腸の動きを抑制していないか考えてみたりしてみましょう。

便秘のタイプは様々あり、それぞれ違って要因で便秘を引き起こしているのが分かったことでしょう。

便秘 要因

ここでもう一度便秘の原因になってくる要因をまとめると、

・加齢
・運動不足
・食事の摂取量不足
・ストレス
・肛門の神経が鈍っている
・大腸の病気
・ホルモンの影響
・薬の副作用 など

様々な要因が便秘に関係してきます。

生活習慣や食生活の乱れといった便秘の原因は、それを改善すれば改善の可能性は高いですが、消化器疾患や内科系疾患を持っているといった原因は自分だけでは解決しづらいでしょう。

適切な治療を経て便秘問題を改善していく必要があるので、自己判断で解決しようとせずに医療機関に相談することをおすすめします。

便秘を放っておく危険性とは?

危険性

辛いと悩む便秘ですが、便秘を放っておくとさらに恐ろしい危険を招くことはご存じでしょうか?

便秘をきちんと対処しないでいる人は高確率で便秘の症状が悪化する傾向にあり、これは便秘の悪循環とも呼ばれています。

便秘に見られがちな固い便を排出することで肛門を傷つけてしまい痔になり、痔になった上で便秘のままでいると排出時の痛みや出血により、便意をこらえてしまうことが多くなります。

そうすると、大腸での水分吸収量が増えさらに便が硬くなり、便秘を繰り返してしまうという悪循環に陥ってしまうのです。

酷い場合には痔になる他、脱肛、直腸粘膜脱、糞ふんべんそくせん便塞栓症、腹膜炎といった病にも悩まされてしまうことになるので、便秘問題は早めに改善することをおすすめします。

今回は便秘を生み出す基本的に原因と様々な要因によって変わってくる便秘のタイプをご紹介してきました。

この記事を見て自身が悩まされている便秘のタイプとその原因がわかりましたか?

ぜひ便秘を早めに改善して、便秘の問題が酷くならないよう注意していきましょう。

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